二番目でもいいなんて嘘だ。
ほんとうはずっと一番がよかった。
でもそれを口にしてしまえば、わたしは二番目にも居ることは出来なくなるのだろう、と思ったらなにひとつ動けなくなってしまった。わたしはずっと、臆病者だ。
それでも。それでもさ。
見るなら、泣き顔より、笑顔がよかった。
「――大丈夫だよ。ぜったい、大丈夫」
その手を握った。こわいのだろう、おそろしいのだろう。一番大切なひとを失うかもしれない、そんな恐怖を一身に浴びているのだろう。
「信じて、待とう?」
それが少しでも和らぐならいい。わたしがそばにいることで、辛さが軽くなるのならいい。その瞳が、いまのあなたのこころが、わたしをうつしていなくても。
「そばにいるから」
臆病者なのだ。ずっと、わたしは。
/やるせない気持ち
8/24/2023, 10:19:50 AM