時計の針ひとつだけ願いが叶うなら時計の針を今止めてこの世界に留まらせてかけがえのないあの子とこれからも生きていたいから。「魔法が使えるのに、時間は永遠に止められないなんて…。運命は優しいふりして残酷よね」自分が思うよりもずっと、人間界を、あの子を気に入っていたことに気づいてしまった。日付けは2月。迫りくる別れの日を嘆くひとりの魔法使いの嘆きは闇世に溶けていった。
2/7/2024, 9:58:53 AM