わたしのユートピア

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『1000年先も』

ちなみに、今から1000年前は平安時代だった。

相手に想いを伝えるときは歌を詠んで、自己アピールにはお香を炊く。移動は牛車。
紫式部の代表作『源氏物語』の世界が現実だった時代だ。
私は、希代のプレイボーイである光源氏が主人公の『あさきゆめみし』というマンガが大好きだった。


そんな平安時代の人たちは、
「1000年先はどんな時代なのだろう」
などと、夜空を見上げながら思いを馳せることはあったのだろうか。

愛する相手に
「1000年先も共にいましょう」
などと、光源氏のように甘く囁いたりしていたのだろうか。


『1000年先も』という本題から逸れてしまったが、1000年前が平安時代だと知ったとき、正直
「えっ?たった1000年前?」
と思ってしまった。

平安時代ってもっと昔だと思っていたから、以外とそうでもないことに驚いた。

かといって、これから1000年先も同じように『たった1000年先』って思えるかと聞かれれば、なんかそれは違う。

だって、ドラえもんは22世紀からやってきた。
たった100年後にあんなハイスペックなネコ型ロボットが作られていて、空中に道路ができていて、車が宙に浮いて走っているのだ。

ドラえもんの世界観はフィクションだけれど、実際、21世紀が始まって20年ちょっとの間にも、世界は驚くほど変化を遂げている。

21世紀が始まった2001年、指1本であらゆる可能性が拡がる『スマートフォン』というものを、誰が想像しただろう。

たった100年でもこうなんだから、平安時代から見た今の時代は、きっとドラえもんの世界どころじゃない。

100年で異世界になるほどだから、1000年先なんて想像もつかない。

想像もつかない1000年先だけれど、肉体を持った人間がまだ存在していて、地球もまだ青くあってほしいと願う。



2/4/2023, 4:14:51 AM