ルール
廊下を全力疾走したり、
赤信号で渡ってみたり、
駆け込み乗車をしたり、
ルールを破る快感を知ってしまった私はもうこの社会で生きてはいけない。
父のように命を奪う快感を覚えたとき、人間としての私は死ぬのだろう。
彼の心などわかりたくもなかった。
だから、殺した。
はずなのに。
この胸を打つような喜びはなんだ?
包丁を持つ左手が震えている。
証拠は念入りに消した。
私は、私の快楽のために犠牲を厭わない。
誰かが私を殺すまで、私は誰かを殺し続けるだろう。
4/24/2024, 11:00:44 AM