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"スマイル"

酷く悔しい

酷く苦しい

酷く悲しい

酷く、寒い。じわじわと私の体温を奪い続ける風にそう思う

前までは同じ部活仲間だった同級生が
先輩が、後輩が、高らかに舞い。人々を魅了している

数ヶ月前までは私もそこにいた

今はただ、スマホを横に構えてそれを眺めている

あそこから私を追い出した同級生が憎い。
憎い憎い憎たらしい

私がこんな事を思っているとも知らずに。

「私は何も悪くない」と心から思っている笑顔のあいつは
私が狂いそうになっている目の前で、ずっとそこにいる

目の前がじわと歪み、スマホが震えるのを感じる

曲が止まり、淑やかに整列をする。
私はそれを何度も見たことがある。何度も何度も何度も

少ししてから絶大な拍手が巻き起こる

私も左手に右手を打ちつけた
震える手で、誰にも負けないほどに大きな音で

私もそこにいたかった。


とびきりの笑顔を携え、たっぷりの満足感と敬意を混ぜ込み
私はこんな言葉を放り出した。

「お疲れ様でした、とっても素敵でしたよ。」

2/8/2026, 1:22:49 PM