No.253『一輪の花』あなたは私に一輪の花を渡してきた。それは見るからに綺麗で道端で咲いていたものではない。……お金がないって言ってたじゃない。「僕は今日のご飯を買うにも必死だ」ってそう言ってたじゃない。それなのになんで…、そう尋ねたらあなたは笑顔で言った。「僕は言葉を伝えるのが苦手だからこの一輪の花を君に渡したかったから」……嬉しかった。とっても。その気持ちが溢れかえって、私の手の中にある一輪の薔薇をそっと撫でた。
2/25/2025, 9:47:35 AM