俺には親友がいた。彼は他人に厳しく自分にも厳しい人だった。そんな彼だか車に轢かれそうな子供を庇って遠い場所へ旅立ってしまった。人間、最初に忘れるのは声らしい。『おい、〇〇』自分のことを呼ぶ彼の声が思い出せない気づいた時にはぽろぽろと涙と鼻水が口に入ってくる程泣いていた。「うぅ、っああ」彼の声色は、彼の声の高さは…顔も、体躯も、匂いもわかるのに声の特徴は分からない。どうして忘れるんだ。どうか…もう一度名前を呼んでくれ。
11/29/2025, 11:19:28 AM