【お題:言葉はいらない、ただ⋯ 20240829】
街を見下ろす丘の上
静かに佇む楡木の下で
キミは街の向こうに消えてゆく
真っ赤な夕陽を瞳に映す
金糸のような髪をなびかせ
あの日キミは微笑んだ
必ず戻って来るからと
君に贈った約束の指輪
命を救うための戦いで
多くの命を奪い取る
疲弊する身体と精神で
自分の存在意義を求め続けた
『勇者』という名の戦の道具に
自分を選んだ女神を憎み
『平和』という大義名分の元で
大量殺戮を強制する権力者達に嫌気がさした
腕が取れても
脚が潰れても
自分で自分の腸を目にしても
魔法で身体は元に戻る
休むことなく剣を振るい
数え切れない命を狩り取り
人の心を失ってでも
ボクは絶対生き残る
キミの元に帰るために
キミとの約束を守るために
会いたい、キミに
今すぐ会いたい
賛辞の言葉貰い
称える言葉を投げられ
褒めの言葉を渡される
もう言葉はいらない
ただ⋯⋯会いたい
ボクはただ、キミに、会いたい
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(´-ι_-`) 戦いを強制される一般人な勇者をイメージして。
(´-ι_-`)他に2つ話を書いたけど、イマイチだった( ´・ω・` )
8/30/2024, 6:29:58 AM