『知らなかった?』
「先生ってさ、意外に苦手なもの多いよね」
「…は?」
意味がわからない、とでもいうように先生がこちらを見た。
窓の外では激しい雨と風が吹いていた?
「さっきから雷が鳴る度に先生肩がびくって動いてんの……あれ?気づいてない?」
ポカンとした表情を浮かべている先生は、本当に気づいていないようだった。
他にも先生の苦手なものを上げていく。暗闇だとか、大きい犬だとか……2、3個言ったところで先生からストップが入る。
「もういい、やめろ……」
先生は片手で顔を隠しながら、小さい声でそう言った。指の隙間から見える頬は赤くなっていた。
「え〜?先生恥ずかしいんですか?」
自分でもわかりやすく声が弾んでいる。つんつんと頬をつつくとさらに小さくなる先生。そんな先生に声を出して笑ってしまった。
拗ねてしまったのか、先生はその後しばらく顔を合わせてくれなくなった。
【怖がり】
3/17/2026, 4:36:23 AM