「自分自身を愛しましょう!」
仕事で使う駅のホームのポスターに、そんなことが書いてあった。
それに私は顔をしかめてじっと見つめてしまう。
その後、背中に衝撃が走る。人がぶつかってきた……いや、私が流れを止めたから、ぶつかってしまったのだと気づく。
「あぁ、ごめんなさ……」
謝れば、なんでこんなとこで止まってるんだコイツみたいな訝しむ目つき。
こちらを一瞥して去っていった。
「……ハハ」
空笑いが口から出る。冷や汗が自身を伝っていくのが分かる。
やがて、罪悪感の塊が大きく私を包み込み視界を塞いでいく。
やってしまった。
小さい頃から言われ続けてきた負の言葉、
「だからお前はダメなんだ」
が頭で満たされていく。
本来ならば、次は周りをよく見ようと次に繋げていくはずだ。
それができない自分が嫌いだ。
こんな自分、どう愛せっていうんだ。
6/20/2025, 11:20:08 PM