失って、捨てて、捨てられて、消えて、消して。
又、探して、見つけて、戻して。
遊ばれて、壊されて、飽きられて、捨てられて、どこかへ墜ちていく。
僕はいつの間にかツギハギだらけになっていた。
ツギハギの裏で、失った事実は増えて、取り戻せ無いものも増えて、そうして不完全な僕が出来上がった。
廃れて寂れた街のガラクタ置き場に、僕は壊れた人形みたいに虚ろな目で、ただ息だけをしていた。
失うものさえ無い虚しさが僕の心を占領していく。
ただ愛されたかっただけ、ただ愛したかっただけ。
たった二つの感情は、時に誰かをツギハギだらけにしていくきっかけになりかねないのかもしれない。
ツギハギなんてしなくていい、不完全なままで、僕を愛してくれる人がいればいいのに。
濁りかけた瞳に映した世界も、よく見たら全部不完全で、僕らは最初から不完全だったのかもしれない。
_不完全な僕_
9/1/2023, 12:01:07 AM