#永遠に
好きな漫画のひとつに、碧也ぴんくさんのゴールデンチャイルドという作品があります。
この作品の最後に「永遠に幸せに」という言葉がありました。
ヒロインは座敷わらしです。古くは家に取り憑き、信心深い人々からご飯を貰う代わりに幸運を与えていた彼女たち。
現代では、お供えのご飯が消えればニュースになってしまうため、死んだ子供に成り代わることでご飯をもらい、その家族に幸運を恵んでいました。しかし座敷わらしは子供の姿にしかなれないので、大人になる前にどうにか死亡し、他の家族の元に転生しなければいけません。
そんな座敷わらしが人間に恋をして、彼と共に生きて大人になりたいと人間になる決意をします。主人公たちの助力で彼女は人間にはなれますが、あまり長生きは出来ないことが示唆されます。
それでも幸せそうに笑う彼女を見送った主人公のモノローグが、永遠に幸せに、でした。
座敷わらしであれば、転生しながらでも永遠に生きることが出来ていた彼女は、短命でも愛する人との時間を選んだ。
いつ消えるともしれない彼女に、あえて「永遠に」という言葉を選んだこのモノローグが、すごく心に残りました。
命は短いとしても、その死の間際まで幸せであることが永遠に幸せになることだよということかもしれないし、
永遠に生きられたはずの命を縮めた分、その永遠と等しい程の幸せを手に入れてねということなのかもしれないし、
主人公の思いを正確に読み取れているかわかりませんが、儚さと永遠の対比が美しいと感じる表現でした。
11/1/2024, 1:16:25 PM