安堂

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いやに残る蝉の叫びは昨年のもの。
ぺたりぺたりと足裏がくっつく。
気持ちが悪い、けれど夏日和。

脱いでも脱いでもあつくて、
とうとうできることすらなくなって。
体温の上をゆく空間に辟易する。

ああ、冬が恋しい。

/ 夏
いつだって対極に憧れを抱く。嫉妬、羨望、自らに無いものを首を長くして待っている。過去の自分に対しても例外でなく、あの時ああすれば、お前がこうしていればと己を貶め溺れされる。今の貴方も素敵だと、胸を張って言えるだろうか。

6/28/2024, 11:02:44 AM