この戦いで愛する人を失った
彼女を失って初めて知った
誰かを失うということは
こんなにも苦しいものなのだと
英雄と呼ばれた私は、敵を悪だと信じ
一切の躊躇なくその命を奪った
だが、私は
私こそが、悪魔のようではないか
一体どれほど、誰かの大切な人を奪ってきたのだろう
私の隣で彼女に追悼を示している友は
ただ静かに、独り言を言うように呟いた
君は確かに、ずっと奪ってきた
誰かの希望を、光を、愛を
だが、忘れないでくれ
それは同時に、誰かの大切な人を守っていた
彼女はずっと、それを君に伝えたがっていたよ
その言葉を聞いて
私の心は哀惜と後悔に支配された
もう二度と会えぬ彼女への想いを叫ぶように
ただ、声が枯れるまで泣き続けた
10/21/2024, 5:16:24 PM