久しぶりに文章を書こうと思って
ここを訪れた。
「胸の鼓動」か。
もっと運命的なテーマが来ると思ってた。
私にとって、ここはそういう場所だった。
私なりにテーマに準えて書こうと思う。
・
私はここが好きだった。
心という曖昧なものが創り出した不明瞭な存在を
形にしようとする人間的な情緒が好きだった。
いつの間にか、
訪れることがなくなってしまった。
書くことに疲れ、読むことに疲れ、
人を感じることに疲れてしまった。
人間的な情緒を感じることができなくなった。
理由は単純で、
余裕がなくなってしまったから、であると思う。
私も少しだけ、大人になった。
感性というものが死ぬのは、
案外簡単なのだということを知った。
怖いと思った。
自分が霞んでいくようで悲しかった。
心臓の音が小さくなるような、
そんな感覚に嫌気が差した。
轟かせたいと思った。
大きな音で、生きていると叫びたくなった。
だから今書こうと思った。
月並みな言葉しか並ばない、
リハビリのようなこの文章を。
・
やっぱりここはこういう場所だった。
拙さもまた、私というものの情緒であろう。
愛すべき不完全さであろう。
9/8/2024, 11:58:02 PM