光る苔

Open App

ゆめを見ている。
へいわで、思いどおりのせかいで生きるために。
なんでもできる。思いどおりになる。
幸せな未来がきまっている。
思い描く「当たり前」が崩れるなんて思ってなかった。
そんな、希望論の溢れた頭の中で生きていた。

夢を見ていた。
無知で、失敗ばかりの過去を知ったから。
諦めるにはもう遅く、成功するにも遅すぎたようだ。
知らないことを見て見ぬふりして、知ってることだけをひけらかしていた。
そんな、失敗体験が積み重なった足跡を見つめた。

夢を見てたい。
不安で、理不尽な未来から逃れるために。
手探りの中で進む。合ってるか分からない道を進む。
そんな決意もないから右足すら出せなかった。
目の前を見れないから遠くの陽炎を作り出した。
そんな、暗闇を照らす偽物の光を探した。

夢を見ている?
我武者羅で、不満ばかりの今を生きているから。
何も出来ない。何も知らない。
進む未来が幸せかも分からない。
けれど、一生懸命に、あるいはぼんやりと生きているから。
そんな、夢か現実かも分からないまま進んでいる。

僕らは、いつから夢を見ているのか。
僕らは、いつまで夢を見ていられるのか。
分からない。
ここが夢か、現実なのか。
見ていた景色は夢だったのかすらも。
分からない。

分からないものに溢れている。
夢を見ていたいと嘆き、望みながら、
何となく、ひたむきに進んでいるのだ。

1/13/2026, 10:43:59 AM