"雪明かりの夜"
とある星で1人きりだった私は、降りしきる雪を木の下から座って眺めていた。
1万年の間、宇宙を漂って不意に辿り着いたこの星で、ただずっと歩き回っていた。
木の数を数えたり、一周どれほどかかるのか計算してみたり、きっとこの世の誰よりも知り尽くしてしまった。
期待していた生命はおらず、がっかりしてしまったのは記憶に新しい。
雪が降ると言うのはこの星にしては珍しい出来事だった。この星に降り立ってからというもの、上から見下ろすことしかなかったこの雪は、今や私を見下ろしている。
ゆらゆらと空を舞い、ふわっと地面に降り立って積もっていく。
眺めていると、空がいつも通りに満点の星空に輝いているのに気付いた。
美しいと心から感じる。もしかしたらあの星が落ちて来ているのかもしれない
生きているのだから、不思議なこともあるものだと、白く輝いて眩しいほどの雪を手で受け止める。
皆と同じように地面に積もることはなく、私の体温でじわと溶けていった。
12/8 "雪原の先へ"の続きです。宜しければ読んでみてください❄️
12/26/2025, 3:22:02 PM