【終わらない物語】
ねえ…ちょっと聞いていかない?
僕の話
ずっとプロの選手になりたくて
憧れのあの人と同じコートに立ちたくて
毎日走って飛んで
基礎ばかり続く練習に嫌気がさしながらも努力した
初めは体力も無くて落ちこぼれで
誰も期待しないし ……雑に扱われる日々だった
何度も指導を頼んだけど
返答はいつも同じ
「…お前には無理だ」
悔しかった
涙が枯れるまで泣いた
胸が押し潰されそうで苦しくてもがいた
諦めたくないのに 現実は残酷で
夢は諦めるな 努力は必ず報われるとか
希望を与えておいて
余りにも無責任だ
このまま終わってしまうなんて
………
目を覚ますと そこは病院のベッドの上
手紙が一通置かれていた
バスケの楽しさを教えてくれた幼馴染からだ
留学して久しぶりの手紙はいつも通り 他愛もない話が綴られている
ただ最後の行だけ 明らかに違う筆跡で
「ずっと待ってるから 一緒に戦えるその日まで」
写真には幼馴染と肩を組んだ 憧れの選手が写っていた
迷ってもいい 立ち止まってもいい
背中を押してくれる人達がいる
それだけで一歩 また一歩と歩いていける
たった一度の挫折で諦めるなんて勿体無い
世界は広い 受け入れてくれる人は必ずいる
数年後 僕は約束を果たすべく飛んだ
そして二人に伝えたい
「ずっと 気にかけてくれてありがとう」
1/25/2025, 4:53:40 PM