蓼 つづみ

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もう無理だって夜を、
いったい何度、
くぐればいいのだろう。

どいつもこいつも、
どこか噛み合わない歯車のように
空転している。

一部だけが巨大な圧力をかけ、
多くの者が押しつぶされていく気配を、
骨の髄で受け取っているのは
私だけなんだろうか。

夜が明けることは救いじゃない。
死ぬ気力さえ尽きたから、
ただ息だけが続いて、
気づけば朝を迎えてしまう。
それで、もう充分なんだ。

人間が聖人君子になろうなんて、
そんなものは、ただの思い上がりだ。

完全なものを求められるほど
私たちは整っていない。
不完全さのままで生き延びていい。

題 夜空を超えて

12/11/2025, 1:49:54 PM