はじめは同情だったのかも知れない。
「新しくクラスの仲間になります―」と紹介された君。緊張か少し控えめな性格か、ひとりでいることも少なくなくて寂しくないのかなと思ったんだ。
君はどう感じていたのかな。教室移動の時、二人組を作る時、なにかと君に声をかけていた私のことを。時には君の手を引っ張って歩いた私のことをを。笑ってくれてたような気がしてたけど、勘違いじゃなかったよね。
いつの間にか君に特別話しかけることも少なくなって、私は私の友達と、君は君の友達と、あの時がなかったかのようにたまに廊下ですれ違うだけ。そんな距離感が日常になって、時々お互いひとりだけのときもなんとなく気恥ずかしくて軽く挨拶だけ終わってしまう。
また話したいなと思っているのに、いつの間にか話しかけることに照れる気持ちを覚えた私に、気づいて欲しくない私に、気づいて欲しい。
2/20/2024, 1:08:02 PM