『私だけ』多分、私だけだったんだ。他愛ない話で笑う一時がなによりも愛おしいものだと思っていたのも、これからもそんな時間を一緒に過ごしたいと願っていたのも、全部。だってもし同じ気持ちだったなら、同じように思っていてくれていたなら、今もあなたは私の隣にいるはずだもの。上げた目線の先、遺影の中に咲くあなたの笑顔を、私はただ呆然と眺めることしかできなかった。
7/19/2024, 1:19:06 AM