五味川純

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透明な水

私たちは何も遮るものの無い向こうに何を見るのであろうか?きっと自分の背中も見えるに違いない。私は背中に私の過去を背負っているに違いない。だから、他人に背中に回られるのを嫌がる。私の愛した人、嫌いだった人。私の愛した音楽、嫌いだった音楽。私の愛した絵画、嫌いだった絵画。私の愛した文学作品、嫌いだった文学作品。私の愛した風景、嫌いだった風景。でも今は、すべてを愛せるような気がする。すべてが過去にあった自分の姿なのだ。

5/21/2023, 3:37:31 PM