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たとえ間違いだったとしても


「あなた、今何て言った……?」
そう言った彼女は驚きと期待が入り交じった表情をしていた。息をすぅ、と吸い込み、先ほど告げた言葉を繰り返す。
「私はあなたの味方です。たとえこの選択が間違いだったとしても、私はあなたに従い続けます。ずっとお側におります」
真っ直ぐに彼女を見つめれば、彼女の瞳が潤んできているのがわかった。
「……な、んで」
「何年見てきたと思っているんですか。あなたが産まれた頃からずっと見てきました。あなたのことをすべて知っているとは言えませんが、私はあなたがそんなことをする人ではないと知っています。そう信じています、だから、私は一生お嬢様の味方です。たとえ誰が何と言おうとも。女子生徒から罪を着せられても、婚約者から婚約を破棄されても、両親から勘当されても。私はあなたに従い、尽くします」
忠誠を誓う騎士のように、ただひたすらに真っ直ぐに告げる。彼女、お嬢様は嬉しそうに笑いながら涙を流して、抱きついてきた。
震える肩を安心させるように抱いて、密かに心の奥で誓う。
無実の罪を着せたあの女も、それに騙された頭の空っぽな婚約者も、自分の子どものことさえ信じられない元ご主人たちも、ただではおかない。それ相応の罰を、と考えたところで、お嬢様が顔を上げる。
花が咲き誇るように美しく微笑むお嬢様には気づかれないように、微笑み返した。

4/22/2023, 2:51:08 PM