暗い地下で静かに燃える小さな火。
寒さを和らげるため、その辺に転がっている物で、なんとか火を点けることが出来た。
俺含め、地下へ逃げて来た人達は、小さな火の周りに集まる。
地下がこんなに寒いとは思わなかった。
なぜ俺達は地下へ逃げてきたかというと、宇宙人が攻めてきたからだ。
……冗談ではない、本当だ。
自衛隊も他国の軍も全く歯が立たないくらい宇宙人は強かった。
地上はもう逃げ場がない。
だから地下へ逃げ込んだ。
でも、ここも時間の問題かもしれない。
宇宙人達は俺達を探して……。
ぽつ……ぽつ……。
天井から、水が垂れ落ちている。
なんか……油臭いような……。
油……?ま、まずい、今すぐここから離れ──。
油に小さな火が引火して、目の前が一瞬で炎の海になった。
11/7/2025, 11:02:06 PM