初心者太郎

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—こころの内—

私には、彼氏がいる。

彼は誠実で優しい。
シュッとした顔と柔らかい目が、印象的だ。

周りの友達は、みんな揃ってかっこいいって言う。もちろん、私もそう思う。

「昨日は、何してたの?」

彼とは位置情報を共有しているから、昨日はずっと家にいたことは知っている。

「ミステリ小説を読んでたんだ。夢中になっちゃって、気づいたら一日が終わってた」

彼は笑みを浮かべて言った。
その表情に、また心を奪われる。

「ふうん、そんなに面白いんだ」
「そういえば、前に観たいって言ってた映画を借りてきたんだ。一緒にみようよ」
「本当⁈ みよみよ!」

彼のそういう気遣いできるところも好きだ。
私は、隣に座る彼に肩を寄せた。

そのあたたかさが、安心する。

——

僕には、彼女がいる。

彼女は、容姿端麗。その姿は、学校内で多くの人気を集める。
だが、第一印象に騙された僕は愚かだ。
彼女は重すぎる。

周りの男子たちは敵のように鋭い視線を向けてくるけれど、一緒にいると疲れてしまう。

「昨日は何してたの?」彼女が訊いてきた。

彼女には、位置情報のせいでどこにいるかバレてしまう。だからそのスマホは置いて、もう一台のスマホを持って出かけた。

新しい彼女と会うために。

「ミステリ小説を読んでたんだ。夢中になっちゃって、気づいたら一日が終わってた」

僕は作り笑いを浮かべて咄嗟に嘘をついた。

「ふうん、そんなに面白いんだ」

小説の内容を聞かれたらまずいと思い、話題を変える。

「そういえば、前に観たいって言ってた映画を借りてきたんだ。一緒にみようよ」
「本当⁈ みよみよ!」

隣に座る彼女がくっついてきた。

彼女に別れ話をする時のことを想像すると、不安になる。

お題:安心と不安

1/25/2026, 2:23:32 PM