大抵のことは1人で対処しようとする。
本当にギリギリになるまで決してこちらには見せようとしない。
頼ってほしい、と何度も言おうとしては、どこか張り詰めた顔をしながらも気丈に振る舞うお前の顔を見る。
「大丈夫か?」
耐えきれず思わず口にした。
俺がそう問えば、こいつが「大丈夫」以外の答えを言わないことも分かっていたのに。
「なにが?てかお前、何泣きそうな顔してるん?」
優しく笑うお前を見て、いよいよこちらが泣きそうになる。
アホか。俺が泣いて何になる。
「大丈夫やで。お前には俺がおるからな。」
それはこちらのセリフだ、と言い返したかったのに言葉にならなかった。
(俺にはお前がおるから、泣かんで踏ん張れるんよ)
俺を見つめる優しい目が、そう伝えてきた気がした。
【お題:泣かないよ】
3/17/2024, 12:05:38 PM