ぼくのいちばん下は
とても重い
踏まれても
押されても
ここにいる
はじまり、という言葉は知らない
ただ
転がされて
丸くなって
立っている
ぼくのまんなかには
たくさんの手のあとがある
うまく丸くならなかったところが
いちばんのお気に入り
なにが起きても
まだ途中だと思える
落ちた雪も
ずれた形も
ぜんぶ
いまの話
いちばん上は
軽くて
考えごとをするには
すこし足りない
終わりのことは
まだ来ていない
来ていないから
知らない
白い粉の舞う空が
遠くて
きれいだ
ぼくは
はじまりと
なかと
おわりを
同時に積み上げられて
一晩ぶんの高さで
世界を見ている
題 スノー
12/13/2025, 1:42:15 AM