女の子同士の相合傘だから。同級生は何も言わなかった。背の低い貴女が傘をさすと言ってきかないので私の視界は殆ど覆われていた。セーラー服の肩の近さに胸の鼓動が速くなる。こんなに白い指なんだ。見てはいけないものを見るようで目を逸らす。逸らした先には貴女の赤い傘。私の家に着くまで雨が止まなければいい。神様にそっとお祈りをした。
6/19/2024, 10:42:36 AM