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 目が覚めると、そこは真っ暗な世界だった。一歩先すら見えず、歩き出せば奈落に落ちていきそうだ。
 ふと誰かに呼ばれた気がして顔を上げると遠くに微かな光が見えた。今にも消えてしまいそうなほど小さな光だ。

 ーーーーーーーーー呼ばれている。早く行かなくては。

 気がつけば、一歩また一歩と光の方向に向かって歩き出している。さきほどまでの落ちていきそうな感覚は不思議と消えていた。

 
 

10/3/2025, 2:27:56 PM