天国と地獄―。そんな物が存在するのか。これは、信仰に関わるのではないかと思う。「握手」という物語があるのだが、その中で、修道士が「天国はあるか」という質問に対し、「あると信じたほうが楽しいでしょうが。死ねば、何もないただむやみに寂しいところへ行くと思うよりも、にぎやかな天国へ行くと思うほうがよほど楽しい。」と答えている。天国や地獄を「信じる」というより、「信じたい」「信じれば救われる」という気持ちが奥底にあるのではないかと思う。
いいことをすれば天国へ。悪いことをすれば地獄へ。この仕組みは子供を躾けることにも一役買っているのではないか。「そんな悪いことをしたら、地獄に落とされるぞ」親に何度言われただろう(親は別に宗教を信仰しているというわけではないのだが)。余談はこのくらいにしておくが、もともと信仰の対象だったものが世の中の常識になる―。これは偉大ではないかと思う。
5/27/2024, 11:38:13 AM