キミが楽しそうに見えたから、雨は嫌いではなかった
つい最近まで温かかったはずなのに、もう温度は感じられない。
今では小さな壺に納まっている。
あれほど億劫だった夜の散歩も、
恋しくて恋しくてたまらない
幸せだったかな
間に合わなくてごめんね
こんな私でごめんね
ぺたぺたというキミの足音がもう聞こえない家にいるのがつらくて、外に飛び出した。
6月。外は大粒の雨が降っていた。
涙と雨が混ざり合う。
ふと、足元で
パシャ。
懐かしい。君が雨で遊ぶ音が聞こえた。
まるで近くにいるよ、と言っているように。
楽しげな音は、響いていた。
_No.6 やさしい雨音
5/25/2025, 3:22:07 PM