鏡越しに背を向けたあなたは、
私の知らない「強さ」で武装していた。
かつての繊細で危うい少年の面影は、
私が愛してやまなかったあなたの姿は、
その鍛え上げられた肉体に跡形もなく消されてしまった。
吐き気のするような自己愛。
そして圧倒的な自己肯定感と揺るがない自信。
あなたにとって"美しい世界"の住人は、
今やあなた自身だけ。
私を突き放す冷徹さも私を繋ぎ止める甘い声も、
あの頃と何も変わらないはずなのに。
あなたは私の空白を暴こうとしているの?
それとも、私の弱さをその新しい指先で確かめたいだけ?
本当はね、誰よりあなたを呪いたいの。
その完璧な姿を、その冷たい余裕を。
そして何よりそんなあなたに選ばれたいと願う、
愚かな私自身の 尽きない「欲望」を。
___欲望
3/8/2026, 3:25:02 PM