ゆらりゆらり揺れる
海の底から見える景色
海面に見える月が綺麗だ
あぁ僕はこのまま沈んでいくだろう
だんだん酸素が体の中からなくなっていくのがわかる
今思うとろくでもなかった人間だった
小さいときから悪ガキだった
友達を殴ったり、ものを盗んだり
ほんとどうしようもなかった
母親を泣かせ、父親を困らせた
高2の時僕は捨てられた
また悪さをし、停学処分を食らった
家に帰るともういなかった
金はある程度置いていた
こんな僕に置いていってくれたのだ
その日から僕は真面目に生きようと思った
そして、僕は社会人になった
それからはなんとか頑張ってた
しばらくした日のこと運命の出会いがあった
黒い髪を団子に結んだ少し背の高い女だった
初めて会ったときから一目惚れだった
初めてだった
こんな感情僕にあったんだと思った
思い切って気持ちを伝えた
うれしいことに彼女は了承してくれた
それからは楽しかった
彼女とデートしたし、仕事も順調に進んだ
だけど悲劇が起こった
これが僕の天罰なのだろう
そう思った
彼女が殺されたのだ
籍を入れると決めた2日後だった
僕は犯人の顔を見てしまった
やるしかないと思った
この手で殺してしまうことを決めた
僕が最期に起こす悪事だ
犯人のいる場所はわかる
僕が昔殴ったやつだ
そいつの家は知っている
愛用してたバット片手に乗り込んだ
力任せで殴った
顔の形がわからなくなるほど殴った
もう息もしていないそいつを殴り続けた
そして、僕はこのまま海まで歩いていった
もう少しでそっちに行くよ
ゆらりゆらり揺れる
海面を月が照らす
僕が最期に見た世界は
深い深い海の底だった
1/21/2026, 12:35:12 AM