深夜徘徊猫

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「あたたかいね」

 この言葉で私が思い出すのはとある冬、小さな頃におばあちゃん家に帰省したこと。お布団の数が足りなかったからおばあちゃんと一緒のお布団で寝た。

 おばあちゃんはいつも湯たんぽを仕込んでおいてくれた。それも、もう沸騰直前のお湯。熱かったけどおかげで朝まで暖かい。

 おばあちゃんが先に入ったお布団に私も潜り込む。するとおばあちゃんは湯たんぽを私の足元の方にやってぎゅっと抱きしめてきた。

「あんたはあたしの湯たんぽだよぉ。」

そういってお腹のウエストがモデルさんになるくらい強く抱きしめた。

「じゃあ、私はずっとおばあちゃんの湯たんぽでいるね!」

私はそう言っておばあちゃんを抱きしめ返した。湯たんぽより何倍もあたたかく感じた。

 今度帰る時はまた湯たんぽになってあげようかな。

1/11/2025, 1:30:10 PM