「あなたとすごしーたひーびを、このむねにやきーつけーよう」
夏の入道雲が際立つ暑い日。
雷雨になるかな、なんて呑気なことを考えながらアイスを齧る。
夏になるとこの歌を歌いたくなるのは私だけじゃないはず。
“凄い夏、って感じの事してるね”
傑だったらきっとこの季節にこの歌を賛同してくれるはず。
悟はお坊ちゃんだから金ローとか観て育ってない。
なんて1人で木陰に座ってアイスを食べ切る。それでも暑さは逃れられなくて頬に汗が流れるのが分かる。
去年の夏は傑も居たのに。皆でアイスを食べたり、お祭り行ったりしたのに。傑は射的が上手かったな。悟は初めての綿飴に興味深々だったし、硝子は手一杯に食べ物持ってたし。
「楽しかったな…」
今頃、傑は何してるかな。
時々でいいから私たちのこと、思い出してくれてるといいな。
まだ心の整理はついてないけど入道雲を眺めながら去年のことを思い出した。
-入道雲-
6/30/2024, 1:11:59 AM