たやは

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また会いましょう

『あー。良かった。やっぱり来てくれたのね。ずっと待っていたのよ。約束を守ってくれてありがとう。うれしいわ〜。』

白い古びた着物を着た彼女は傾いたバス停のそばに佇んでいた。

「いいえ。貴方はもう亡くなっています。貴方が存在してもいい正しい場所に行きましょう。」

『私が死んでる?嘘よ。また会いましょうっていったでしょ!』
顔を歪め涙を流しながら彼女は叫んだ。

「いいえ。貴方が待っていた方は200年前に亡くなっています。あちらで貴方を待っていますよ。ここにいては貴方は悪霊のままです。苦しいでしょ。途中まで送ります。行きましょう。」

『200年…』

陰陽師に導かれ白い光が空から降りてきた。今までいた場所では感じることのない温かな光り。ああ。優しい。
その光りに手をかざすとふわっと体が浮き上がり、バス停から離れていく。
この光と共に行けばあの子のいる所に行ける。やっと会える。約束が守れる

ありがとう。

11/14/2024, 4:14:14 AM