文月

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『冬の足音』


雪が降り積もった日は、
胸がそわそわして落ち着かない。

子供の頃も
そして大人になった今も
その気持ちは変わらない。

私の住む地域では
雪が降ること自体めったにない

だからこそ、
白い世界が広がる朝は、特別な日になる。

玄関を飛び出すと
足の下で「ギシギシ」と雪が小さく鳴る
その音を聞くだけで
冬がやって来たのだと実感する。

気づけば手袋も忘れ
冷たさに指先がじんじんしても構わず
私は雪を丸めて転がす

大きくなっていく白い球に、頬が緩む…

時間なんて気にしない

子供のように夢中で遊び、
雪だるまを作り上げる頃には
手も顔も真っ赤になっている

それでも笑いがこぼれてしまう

年齢を重ねても
この気持ちは薄れなかった。

雪が降った日だけ現れる私の小さな冒険
ギシギシと響く冬の足音は
いつまでも忘れたくない私の宝物だ。

12/3/2025, 2:11:07 PM