ささほ(小説の冒頭しか書けない病

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これまでずっと

いよいよ今日こそは成人の試練だ。村の北北東にある山のふもとに洞窟がある。その洞窟に一人で行って、いちばん奥にいるものと会って話してくるのがこの村の成人の試練で、いくら長く生きてもこの成人の試練を完了しない限り成人とはみなされない。私は両親や村の人の声援を背に受けて洞窟に向かった。洞窟は暗いが魔物や危険な生き物はいないと聞いている。私はランタンを掲げて進んだ。洞窟はさほど深くなく、しばらく歩くと話に聞いていた祠にいきついた。石造りの祠はがっちりとした鉄格子で閉ざされている。私は教わったとおりに叫ぶ。

「おーい。まだいるかー」

すぐに答えがあった。

「いるよ。うるせえな。いい加減ここから出しやがれ。てめえらの村なんか滅びちまえばいい」

祠の中の黒ずんだ生き物が私につばを吐いた。

「あなたはまだここにいなくちゃならないの。これまでずっといたように。これからもずっと」

私は教わったように答えた。

「そうかい。早く失せろ」

私は足早に洞窟を出る。教わっていたけれどきつい。私たちの何世代も前の先祖があの不思議な生き物を捕らえた。あの生き物は祠に封じられてはいるけれどその強い魔力で周囲の魔やアンデッドを祓って寄せ付けない。私たちはあの生き物の魔力に守られて生きている。それを実感するのが成人の試練だ。これまでずっとそうだった。これからもずっとそれを続けるべきなのだろうか。私にはわからない。

***

わりとテキトーに書いてしまったのですが、これどう考えても続きますよね。なんとか続きを書く予定ではあります。がんばれわたし。

7/12/2024, 10:51:22 AM