「静寂に包まれた部屋」
もう夜だ。いつの間にやらこんな時間になってしまった。
宇宙から来たという謎の機械が置いていった小さなきょうだいは膝の上で寝息を立てている。
そろそろすることが終わりそうだから、自分も寝てしまおうと静かな部屋で思った。
やることも終わって全く静まり返ってしまうと、つい余計なことを考えてしまう。
そういえばあいつは自分に、「宇宙を救ってほしい」と言ってここに住み着き始めた。
もしあの時その頼み事を断っていたらどうなっていたんだろう。
あのまま宇宙は壊れてしまっていたのだろうか。
この眠っている小さな機械も、壊れたままだったのだろうか。
あいつはひとりで、戦っていたのだろうか。
そう思うと、可哀想なことをしなくてよかったな。
静寂に包まれた部屋で、ひとりぽつり、おやすみと呟いた。
9/30/2024, 4:00:18 AM