「いだっ」
「……何故、こんなところに」
「なぜって転寝日和の午後だから、それも経った今終わったけど」
「助教が涙目になって探してますよ」
「今日は休講だよ」
「経った今決めたでしょう」
「うん」
「先週の課題の、答え合わせなんですが」
「答えのある課題なんて出さないよ。なんにも面白くないったら」
「結局判りませんでした。締切だって昨日思い出して、徹夜です」
「一夜漬けじゃないか。君そういうタイプなのか、面白いね」
「判らないのが正解ですか」
「正解は無いよ」
「すると、鐘は鳴らないのかもしれませんね」
「何故そう考えたのかな」
「基本的に私たちは無関心だから」
「…………」
「それとも教授、貴方は『聴こえなかった』とでも言うんですか?」
「いいや。君の言うとおり、私たちは基本的に無関心で、無責任で怠慢だからね」
「そこまでは言ってません。早く起きてください」
「悪いね。ところで何か忘れているよ」
「なんです」
「君に足首を踏まれたんだが」
「教授」
「うん」
「次の講義に遅れます」
「そのようだね」
「急ぎましょう」
「ここから間に合うかな」
「走れば一分前には着きます」
「……では肩を貸してくれるね?」
【遠い鐘の音】
12/14/2025, 12:54:13 AM