流れ星に願いを
「明日も、素敵な日になりますように」
少し離れた横からそんな声が聞こえてきた。ちらりとそちらを見れば、そこには少女が立っていた。
指を組み、目を閉じて流れ星に願いをするその姿は真剣そのもので、それでいて願い事はささやかでいっそ祈りのようだった。
少女くらいの年の子なら、もっと違うことを願うのだろう。そう思いつつも何だか微笑ましい気持ちになって、夜空を見上げる。
先ほどから終わる気配のない流星群に届くように、指を組み、目を閉じて心の奥でそっと祈った。
どうか、彼女の願いが叶いますように。
4/25/2023, 2:06:31 PM