まだあまり納得がいっていません……
こだわって書きたいテーマなので、少しずつ更新していくと思います( ´ ▽ ` )
まるで水の様だ。
昼休み。私は1人でお弁当を食べている。
ざわめく教室で、私だけが1人ぼっち。
少し寂しい気もするけれどこれでいいんだ。
私には友達もいないし、人をご飯誘う勇気もない。
勿論誘ってくれる人もいない。
そんな私には、密かに好いている相手がいる。
その相手はクラスの人気者で。
優しくて。かっこいい。
私なんかが話せるような人ではない。
その日の放課後、私は教室に残って日直の仕事を片付けていた。
もう一人の日直は 部活があるからごめん と、何もせずに帰ってしまった。
頼まれたら断れない。
この流されやすい精神をどうにかしたい。
なかなか終わらない仕事に、辛さを感じ始めた時、
貴方は現れた。
「1人で日直の仕事やってんの?手伝うよ」
日誌を書いている途中でいきなり顔を覗き込まれたものだから、驚いてペンを落としてしまった。
い、いいんですか、?と声が震える。
敬語になってしまった。
「全然いいよ、暇だったし」
と、あなたはすぐに黒板を消し始めた。
他愛の無い会話をしながら仕事を進める。
ありがたいけど、心臓がどきどきする。
暖かい日差しを浴びているようだ。
日誌はすぐに書き終わったので黒板掃除を手伝う。
距離が近い。顔はあかくなってないだろうか。
話が途切れたタイミングで、勇気をだして気持ちを伝えようと口を開きかけたその時、 ここに居たんだ!探してたよ〜!! と、1人の女の子が教室に入ってきた。
にこやかに話すその子は隣のクラスの人気者。
愛嬌があってかわいくてみんなに好かれる人。
私とは似ても似つかない。
貴方は私と話すよりも何倍も楽しそうな表情でその子と会話をする。
ああ、やっぱりな。
2人はどこからどうみてもお似合いのカップルだ。
なんで今まで気が付かなかったんだろう。
話しかけてもらったからと自惚れていた。
1人でいいんだと思っていたはずなのに。
変化を求めてしまった。
残っていた仕事は適当に終わらせ、急いで教室を出た。
震える声でまたね、なんて言って。
あの子たちから一刻も早く離れたくて、いつもは走らない廊下を走った。
2人は優しく手を振ってくれていた気がした。
なのにそんな些細なことでも嫌味に感じてしまう。
私はなんて最低なんだ。
校舎の影で立ち止まってふっと息を吐く。
堪えていた涙がとめどなく溢れてくる。
子供のように泣きじゃくった。
頬を伝って落ちる雫が、水溜まりをつくる。
深い水の中に沈んでゆく。
#5 『浸る、溺れる』
2024.7.14 優越感、劣等感
7/13/2024, 3:26:36 PM