憧れた世界があった。
挑戦したい夢があった。
けれど、現実はそうはいかなかった。
憧れた世界は厳しくて、挑戦したい夢は絵空事で。
いつだって言い訳ばかりで、努力もしないで、諦めてきた。
ーーーそれを、後悔したとしても、繰り返すことも解っていた。
「しないで言うのは狡い。してみたらいい」
そんな、励ましにもならない言葉ばかりを受けてきた。
……それがどれだけ図星で、情けないことかも、解らないなりに理解していた。
どの世界も、脚光を浴びるのはほんの一握り。
それ以外は、どれだけ才能があろうが、努力をしようが、挑戦しようが、ふるい落とされる。
例えば時の流れ、時代背景、運を味方に付けたところで、その時に自分がいなければ意味がない。
才能? あればあるほど良いに決まってる。
努力? したところで埋まらない差はどうしたってあるでしょ。
挑戦? し続けた人がどうなったかなんて、知っているでしょうに。
”嫉妬するのは努力しないくせに、嫉妬した相手に勝ちたいんだよ”
そんな言葉も納得できる反面、どうあっても勝てない相手がいることも事実だと嘆いたり。
ーーー本当、”バカみたい”だ。
そんなつまらないことの為に、好きな相手さえ妬ましくて、羨ましくて、悔しくて、どうしようもないんだから。
バカみたい
3/22/2023, 1:56:24 PM