27(ツナ)

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「恋か、愛か、それとも」
(※6/2 「傘の中の秘密」つづきのお話。)

土砂降りの雨の日、傘の中で腐れ縁のアイツに突然の告白(?)をされた。
あの時、頭の中がごちゃごちゃで特に告白(?)の返事らしい返事せずにダッシュで家に逃げた。
翌日、アイツは何食わぬ顔で登校し、何食わぬ顔で俺に話しかけてきた。

昨日みたいに俺の耳元に近づいて「おはよ。」と囁く。絶対、調子乗ってる。
俺もムキになって、反撃しようとアイツの耳元に近づいて大声で「おはよう!」と叫んでやった。

驚いたかと思うと、すぐニヤけ顔に戻る。
一瞬ドキッとする俺。そんな訳ない。アイツはただの友達、これは友情だ。
愛だの恋だのな訳がない。絶対に。
…そう思っていたのに。

告白(?)から1週間、毎日毎日、ひと目を盗んでは俺に「好きだよ」と囁くアイツ。
俺もだんだん絆されてきた。
勝ち負けとかじゃないけど、そろそろアイツの猛アタックに負けそうだ。
俺は自分の心に問いかけた、
「これは、恋なのか?愛なのか?それとも…?」
不意にアイツと目が合う。
態度ではアイツを煙たがってたけど…あぁ、俺の心は既に答えが出てたんだな。

6/4/2025, 11:48:08 AM