冬晴れ
いつも雪が降る日々とは反対に、今日は太陽が出ている。この降り注ぐ太陽の光が身体にあたっていつもより暖かい。
太陽の光が当たってきらきら光る雪はまるで宝石みたいだ。普段は散歩などしないし、家でゴロゴロしているだけなのだが、なんだか今日は晴れているので冬に誘われるように外へ出たのだ。
かといって、寒いものは寒い。いくら太陽が出てようが少し暖かろうが、風がなかろうが、寒いものは寒いのだ。
(少し暖かいものが飲みたいな)
なんて、そんなこと思いながら指先が真っ赤な自分の手を必死に温めていると、近くにおばあさんが近ずいて、
「お嬢ちゃん」
と言われた、まさか私?と言わんばかりに私がキョロキョロしてるとおばあさんが
「ふふふ、貴方だよそこのキョロキョロしているお嬢さん」
と少し笑ってそう言ったんだ、私は、ごめんなさい、と謝り、何かと聞くと
「貴方寒いのでしょう?私おしるこつくりすぎたのでおすそ分けしようと思ってね、おしるこは嫌いかい?」
私は喜んで「好きです!大好きです!貰ってもいいんですか!?」と食い気味に言うとおばあさんはまた笑ってぜひ貰って!作りたてだからあたたかいよ、と言ってくれたんだ、お礼にお金を払おうとしたんだけど
「いらないよ、私はおしるこで喜んでくれただけで十分だよ」
そう言ってくれたんだ、なんだかそんな言葉をかけられ、1口おしるこを口の中に注ぐと、つくりたてというのもあり身体の中からじんわり温まっている感じがして、心がとても暖かくなった。
あぁ、今日は外へ出てよかった。
いや、晴れいてくれて、良かった。
私はたまには外へ出るのもいいな、そう思えた日だった。
1/6/2025, 3:06:28 AM