先生の話を聞き流しながら見る外が好きだった。
窓側の席にいる私は外を見ても
誰とも目が合わないと思っていたのに目が合った。
椅子から落ちるところだった。
綺麗な羽を持った君は誰?
思わず仲良くもない隣の席の子に話しかけた。
「あれ、見える?」
窓を指さして聞くが
「何が?」
「人飛んでない?鳥みたいに」
「見えない。大丈夫?具合悪いの?」
見えない?
有り得ない
自分にははっきりと見えているのに
「ううん、なんでもない。」
そう言ってまた私はまた外に視線を移した。
やっぱり君は
私をじっと柔らかい笑みを浮かべて見つめていた。
太陽が高く上がって窓から日が差している
君の影もしっかり写っている
これが見えないなんてどういうこと?
でも私はこういう状況にドキドキしていた。
もし私にしか見えていないなら
そのわけがきっとあるはずだから。
どうしよう
鳥のように飛ぶ君の笑顔に一目惚れ
─────『鳥のように』
8/21/2023, 11:21:31 PM