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朝、天気予報を見て気温を確認する。
今日は一日冷えそうだ。

コートを羽織ってマフラーを巻く。
手袋をはめて鞄を持つ。

玄関の扉を開けると冷たい空気が一気に額を頬を通り抜けた。

数歩歩いて深呼吸。
鼻から冷たい空気を吸い込んで、空へ向けてふうと吐く。白い息がもくもくと空へ散ってゆく。

「あ。冬のにおい」

この瞬間が、とても好きだ。
ツンとした鼻の奥、冬の訪れを知らせるにおいがする。
冷たくて、切なくて、どこか懐かしくて、心臓がぎゅうとなるような。

ひんやりとした風に目を瞬かせながら、私はしばらくの間『冬のはじまり』を楽しんだ。

11/30/2024, 7:21:46 AM