僕らの太陽は無くなった。
突如始まった都市開発。
一本、また一本と高層ビルが増える度に、町を走る車の数は増えていった。
やがて渋滞を無くす為、町の上にビルをなぞるように造られた道路は次第に拡大していって、いつしか巨大な迷路のようになっていった。
その迷路の上にコンビニや娯楽施設ができる頃には、僕らの住んでいた場所はすっかり迷路の下敷きになってしまって、一年中夜の町だ。
マンションに住むお金持ちは増えたが、元より住んでいた僕らは相変わらず貧しいまま、
僕らの町には太陽も、希望の光も無くなってしまった。
8/7/2023, 7:46:38 AM