「モンシロチョウ」
「モンシロチョウみたいな肌ね。」
友人にそう言われた。
「モンシロチョウみたいに白くて、儚い。貴方には花が似合うわ、あぁでも赤はダメ、赤は似合わない。」
そう言いながら友人は、菜の花を私の耳元に掛けた。
「うん。やっぱり、モンシロチョウね。」
友人の言っている事はサッパリだか、友人が幸せそうに笑みを浮かべてこちらを見つめるから私も曖昧に笑みを浮かべて返す。
友人の手には「赤」があったことに私は気付かなかった。
私の周りには、友人が「似合わない」と言った、
「赤」が広まっていた。
5/10/2024, 3:41:23 PM