母が残した日記を読んでもよいか、家族会議が開かれる。その日記には鍵が付いてあり、重要なことが書かれているんじゃないかと、残されたわたしたちは思っていた。
会議の結果、読む派4、読まない派1という圧倒的多数で読むことになった。ちなみに読まない派は末っ子のわたしだけだ。わたしだったら、読まれたくない。
しかしマジョリティの力に屈し、父が鍵を開けることとなった。
閉ざされた日記が開かれ、父がパラパラとページをめくる。なんにも書いてないなあとつぶやいて、最後のページをみんなに見せた。
「続きはWEBで」
いまのところ、そのURLをアクセスしたいものは、いない。
わたしを除いて。
1/19/2023, 9:01:27 AM